シャア専用ザク

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製作期間:2019年5月14日~10月23日

2012年にHGUCベースで角無しシャアザク(写真下)を制作しましたが、本作をきっかけに本ブログの趣旨である「ザクシリーズのコンプリート」計画が軌道に乗り今年で7年目となりました。今回は自身の12年版ザクをガイドに今後よりザクシリーズを組んで行き易いよう自分の為の改造パーツ、自分のザク ver.2.0の制作に取り組んだものです。また今後の拡張性と言う意味で自身初の3Dプリントを導入したのも大きな特徴です。丁度時期とタイミングが合った事もあり、n兄さんの主催する「千葉しぼり展示会2019」に本作での参加を決めました。当初は抽選落ちでしたが二度目で通過、無事出展を果たしました。会場ではツィッターで知り合えた多くのフォロワーさんともお会い出来、人生の良い思い出となりました。

今作は「最も基本的なザク」という事でシャア専用ザク1機、量産型ザク2機を「開発」の為に制作。この投稿では主にシャア専用ザクを中心に紹介します。

製作

12年作の角無シャアザク(写真下右)との比較。12年製の物は 使用キットがHGUCシャア専用ザクのみ、全身パテ盛り削り大会の産物でギミックや構成はトホホレベルでしたが、自分のイメージするザク像にはほぼ合致出来ましたので今作は出来るだけ正確に前作を写し取る作業を心掛けました。

今作S型の設定としては前作C型をモディファイしたものに。そのため当時のデカール、当時と同じ塗料、臀部のシリアル番号の継続化等を意識して行いました。

使用キット

精度や強度、コスパでキットに勝るものはやはりありません。ですのでなるべくキットのパーツを使用する方向で努力しました。今回使用したのは主に「HGUCシャア専用ザク」及び「HGUC MS-06R」の二つです。マニピュレーターは毎度愛してやまないB-CLUBザク用HDM。

3Dパーツの制作

下写真の青で示した部分が今回3Dで作成したパーツになります。他の部分はキットベース及びアフターパーツになります。キットパーツのトルソー、アーマー、シールドはそれぞれ形状に小改修を施しています。使用した3DソフトはFusion360、プリントは外注とし、台湾の3DMart社に依頼しました。

ヘッド

頭部の3Dデータの制作は難航を極め、作成方法を試行錯誤しながら2回出力、計3回リテークを経て落ち着いた物です。 シンボルの指揮官アンテナはプラバンで制作、モノアイはφ3mmのクリアピンクプラ棒をモノアイシールドの穴に差し込み接着、シールド面とツライチに整形後、裏側にシルバーのカラーシートを貼付しています。

頭部製作プロセス

データで見ると特に問題を感じなかったのですが、実際にプリントしてみるとモノアイ部の縦幅がやや高めだったため本作では0.5mmプラバンで狭めています。

トルソー

トルソーは基本HGUCザクのキットパーツをほぼ使用、バックパックと動力パイプのみ3Dで作成しました。最もキットパーツを使用するとはいえモニター上でパーツの合いを確認しやすくするためにはやはり正確な3Dデータが必要な為、泣く泣く用意しました。ザクのバックパックですが、12年の作はMSVマインレイヤーに付属のノーマルザクのバックパックをそのまま使用しましたが、宇宙を駆ける割に申し訳程度のスラスターしかないのはやはり寂しく、今回はトレンドに準じ「開口部」に見える部分から立派なバーニアを生やしたものにしました。その際、原典にあった小ぶりのスラスターはオミットせず敢えて両方フィーチャーする事に。これにより原典志向の作品も組める余地を残しました。

バックパックのバーニア基部はHGジオリジン版量産型ザクより流用。パーツサイズを調整しレジン複製したモノを使用しています。ノズルはウェーブのアフターパーツです。

股間関節についてはHGUC06Rのパーツを移植。スカートから太ももにかけてのシルエットがスムーズかつタイトに繋がるよう極限まで薄く加工。

構造はHGUC06R準拠のシンプルな一軸式。これは旧キットからガンプラに親しんできた自分としてはいつも拘る部分であり、可動を犠牲にしてでもこの形にしています。肘アーマーは肘曲げ時フレームがチラ見するよう別パーツ方式にしましたが、今のところ曲げ時の隙間が目立つことや可動性、剛性も問題があり今後の課題です。

一軸式故に稼働は90度に制限。ポージングも考えるともう少し改善が欲しい所です。

●脚

脚の構造はHGUC06Rに準拠。股間や足首の基部パーツ、ポリキャップはキットより流用、デザインはガイドにした12年作の脚にジオリジンやVer.2.0ザクのパネルラインを割り振りました。

3Dプリントですが、今作の脚にあるようなパネルラインの再現はまだ厳しいようです。データの方は運河彫りレベルの幅と深さを設けたつもりでしたが結果は丸坊主、結局表面の「痕跡」を頼りにストイックなスジボリ作業を余儀なくされました。

ソールはHGUCザクのほぼ完コピ。かかとの分割ラインのみ加えた部分になります。

●武器

マシンガン:HGUCのパーツをベースにジオノ版のデザインを適用。全て3Dで作成。関連記事 右肩シールドにマウント用フックに取り付け可能です(元ネタはモデグラ99年7月号 高橋信二氏作例のPGザク)

バズーカ:HGUCザク、HGUC 06R のバズーカのニコイチ。全長を肩に担げるシルエットになるよう大幅延長。近年のキットに付属するバズーカは後部排ガス部が丸っこくなり原典から乖離、スコープも大型複雑化していると感じていたのでその二点を原典準拠に戻しました。

ヒートホーク:HGUCザク付属のママです。

●カラーリング及びマーキング

今回は千葉しぼり参加の締切りもあり調色作業は時間をかけずガンダムカラーをほぼそのまま使用しています。幸い前作もガンダムカラーほぼママで使用していたので、イメージの継続には問題ありませんでした。

基本色1:シャアピンク

基本色2:シャアレッド + 赤

ソール、コクピット、肘膝アーマー:ファントムグレー

関節部:MSグレージオン系

デカール類は12年作のデカールデータを多少修正し、MDプリンタで印刷したモノを使用しました。

千葉しぼり展示会2019仕様

千葉しぼり2019にて選手権枠「俺のエース選手権」で参加の為、ガンダム第五話「大気圏突入」の仕様で纏めたものです。シャア専用ザクは主要武装を全て装備している状態にしました。展示会にはシャアザクと量産型ザク二機(原作では3機)を展示、当初は黒い三連星用のトリプルアクションベースを使用する予定でしたが、当日設置の際不具合が生じてしまったため急遽普通のアクションベースに変更…やや地味な展示になってしまったのは反省点です。

トリプルアクションベースにディスプレイした所

量産型ザクの記事についてはまた別途投稿の予定です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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